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仕事
2019年04月24日

8つのコンテンツで能力開発

自走人生のススメ vol.12:8つのコンテンツで能力開発 2019.04.24定年後入門


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いよいよ新しい元号がスタートする。定年後研究所ではその新しい時代の定年を『定年3・0』とした。「人生100年、生涯現役」が当たり前になる時代の“定年後”をどう生きるか? 50代会社員本人たちの自覚はもちろんだが、企業としていかに支援するかも重要なポイントである。

定年後研究所が企画・制作した「キャリア・ラーニング・システム(Career Learning System:以下CLS)」の意図もそこにある。50代会社員の能力再開発を、職務領域の拡大に繋げることで、会社人生を充実したものにしながら「自走人生」の準備を同時に行うというものだ。

前回紹介したCLSは、「精神安定性、開放性、協調性、まじめさ、外向性」からなる5つの性格特性(ビッグファイブ)を自己診断するものだ。診断を通じて、これまで気づかなかった自分の“2番目に”強い性格特性を発見する。その特性を学び(セカンド・ラーニング)、さらに伸ばすことによって、今後の仕事の領域の拡張を狙う。「50代会社員が持つ“仕事上有益な性格特性”を拡げましょう」という“個人”に焦点をあてたものものだ。

CLSには、もうひとつ“再開発すべき項目”に焦点をあてたプログラムがある。それが「エイト(8)コンテンツ」である。

第一の分野は、1)キャリア形成、2)能力発見、3)コミュニケーションで、仕事の成果(生産性)を上げたり、能動的行動(自立)を促すための項目である。

第二の分野は、4)ダイバーシティ、5)アンコンシャスバイアス(偏見)、6)ハラスメント。いわゆる「危機管理」項目である。

さらに「4番目、5番目などの弱い要素を鍛えるという考え方もあります。しかし、それは時間のある若い人たちのこと。50代以降の人にはあまり時間がありません。だから、成功可能性の高い“2番目”にこだわったのです」という。

第三の分野は、これまでの経験やスキルを広範囲の仕事で活かすための項目で、7)営業スタイルと8)顧客理解の二つだ。

ビッグファイブで発見された2番目の性格特性を伸ばすために必要な項目を選んでラーニングするのだが、エイトコンテンツも“セルフ・ラーニング”形式で行われる。

50代会社員のラーニングの妨げとなるのが、前例踏襲型の保守的な考え方である。他にも、「決めつけ」や「無関心」、「表現力の乏しさ」などが挙げられる。逆に、「新しいことへの挑戦力」や「相手を褒める・認める力」、「情報発信・表現力」などを磨くことがプラスに働くといわれている。

エイトコンテンツのラーニングを通じて、プラス思考で人生を考え、「自走人生」を生きるための“もう一つの自分づくり”が実践できると確信している。

「定年」はゴールではなく、何にも束縛されない自由闊達な人生のスタートである。定年後研究所が提唱する『定年3・0』の時代がようやく見えてきた。

夕刊フジで毎週金曜日に連載中


日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。


得丸英司(とくまる・えいじ)
1957年生まれ。「一般社団法人定年後研究所」所長。星和ビジネスリンク取締役常務執行役員。
大手生命保険会社で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。

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