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仕事
2019年03月06日

後輩たちから見たシニア会社員のイメージは?

自走人生のススメ vol.5:後輩たちから見たシニア会社員のイメージは? 2019.03.06定年後入門


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「頼りになる」とリスペクトはしつつも、「頑張っている」様子は見られない。

これは、定年後研究所が行った「ビジネスパーソンのコミュニケーションに関する調査」結果である。職場にいる各年代の人たちについて「どのような印象を持っているか」を聞いてみたところ、こんな50代会社員に対するイメージが浮かび上がってきた。

「50代会社員が頼りになる」という印象を持っているのは30代で42%、40代では41%と「ベテラン社員に助けられている」と実感していることがわかる。50代が31%であるのと比べると、本人たちの自覚以上に後輩たちからはリスペクトされているようだ。

ところが、50代会社員が「頑張っている」という印象を持っているのは30代で20%、40代で25%とかなり低い。対して50代は45%で、こちらの方は本人たちの思いとは裏腹に後輩たちは「頑張っていない」という印象の方が強いらしい。

頑張っているのに後輩たちがわかってくれないのか?頑張っているつもりでいるが、空回りしていたりピントがずれていたりしているのか?いずれにしても、50代会社員にとっては、努力が報われていない残念な結果である。

このような印象や認識の「すれ違い」は、職場の雰囲気に悪影響を与える。コミュニケーションがうまく取れていないことも一因だろう。円滑なコミュニケーションを維持するために「ほめる」習慣づけをお勧めしたい。会社人生も30年を超え、後輩たちから頼りにされるようになると、つい「説教口調」の物言いになってしまいがちだからだ。

定年後研究所が50代会社員のために提供しているコミュニケーション診断ツール「コミスタ」にある「ほめ上手チェック」を試していただきたい。

「自分の長所が5つ以上みつけられる」「人の話を聞くと、感心することがよくある」「頼みごとが得意」など12の質問に答えるだけで、自分の「ほめタイプ」が簡単に分かる。

診断タイプの一例に「けなしと(ほめの)セットタイプ」という要注意スタイルがある。このスタイルの人は、要求水準が高く、自分にも周りにも厳しい面がある。そのため、ほめる場合に「すごいね!もっとここもできればね」のように、アドバイスやより高い目標とセットにした「ほめ」になる傾向が見られる。このほめ方をされると、周りはほめられているのか、批判されているのかわかりにくくなる。

このタイプの対処法としては、良いところは良いと認め、まだ足りないところは別にアドバイスする習慣を心がける。この2つは分けたほうが伝わりやすい。

より効果的な「ほめタイプ」をマスターできれば、お互いの気持ちが伝わりやすくなり、職場内のコミュニケーションも円滑になるだろう。

夕刊フジで毎週金曜日に連載中


日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。


得丸英司(とくまる・えいじ)
1957年生まれ。「一般社団法人定年後研究所」所長。星和ビジネスリンク取締役常務執行役員。
大手生命保険会社で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。

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