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仕事
2019年03月01日

仕事は幾つあってもいい!100年時代のビジネスライフvol.15

芸能マネージャーだった青年がExcelのカリスマ講師となるも
40代で一次リタイアを宣言した訳とは
株式会社すごい改善 代表取締役 吉田 拳氏 Part3

仕事は幾つあってもいい!100年時代のビジネスライフvol.152019.03.01働く


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歌手、高橋真梨子のマネージャーを新卒最初の仕事として務め、その後マーケティング会社をはじめ有名メーカーへの転職を繰り返す中で、最後に転職した会社でExcelを使ったマーケティング分析を任されたことにより、吉田さんの才能が新たに開花することになる。

企業の財務内容、ひいては産業・企業の数字による評価ができるようになった吉田さんが行き着いた結論は明快だ。

「一番大切なのはお金、それも会計上の利益という数字ではなくリアルな現預金残高が会社にいくらあるか。言い換えれば会社の支払い能力。そしてそれを維持強化する健全なキャッシュフロー構造になっているか」、ビジネスが目指すべきは京セラの稲森会長の言葉にもある通り「経費最小、売上最大」だ。

就職活動をしていた学生時分、また仕事に追われていた新人社会人時代には思いもよらなかった会計視点が芽生え、他人事だと思っていた「起業」が自分のこととしてイメージされるようになった。

折しも2008年、ミレニアム前後のIT起業ブームも成熟期に入り、学生起業家や若くして成功した起業家たちの活躍が表立ってきた頃だ。

思い切って務めていたメルシャンを辞めたのは34歳の時だが、起業の前段階として、アメーバブログ上でExcelを使う仕事を通して知り得たノウハウをアップしていた。

Excel使いについてのブログコンテンツへの引きは上々で、勤めていた会社の中は勿論、外からも色々な人が近づいてきて、やがてコンサルタントとして独り立ちできる自信がついた。

そうした「手応え」を持って2010年、34歳の6月に退社、その2か月後には会社を登記し、その後押しをしてくれたのはサイバーエージェントからの仕事の依頼だった。

スタートとしてはとても恵まれた条件で、一人で食べていくには十分な額であったが、それはあくまで「契約」。正社員として、有名企業での終身雇用カルチャーに慣れていた自分にとって、契約が1年半で切れた時は晴天の霹靂だった。

そこから慌ててExcelノウハウを教えるセミナーの準備に取り掛かり、手始めに一回3万円、6名で満席という教室をスタートしたが、あっという間に予約が埋まる盛況ぶり。

そこで、思い切って教える内容を更に充実させて一回5万円、12名で満席という倍の規模まで引き上げたが、それでも有難いことに受講者は後を絶たなかった。

Part4へつづく

(文 槇 徳子)

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