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仕事
2018年07月25日

みんなはどうしてる?仕事編vol.2

みんなはどうしてる?定年後のリアルな事情を徹底解明!(仕事編)vol.2

働くなら定年後も正社員がいい!でも再就職の自信・・・ 2018.07.25働く


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高齢化の進展に伴って、「できるだけ長く働き続ける」ことが各方面から提唱されています。さらなる長寿化が予測される中、定年後も働くことは避けられない状況ですが、現実問題として可能なのでしょうか。本サイトの運営機関である一般社団法人定年後研究所では、50代(定年前)と60代(定年後)の方々を対象とするネット・リサーチを独自に実施。定年後の仕事に関する現状の課題を探ってみました。

少子高齢化がすさまじい速度で進むわが国において、社会が正常に持続されるためには、シニア世代が働き続けることが不可欠とされています。人手不足の問題、年金財政の問題……シニア世代が元気に働き続けることでしか解決できそうにない問題は多くあります。好むと好まざるとに関わらず、定年後も働かなければ持続不能なのです。

しかしその一方で、企業のほとんどはなお60歳定年制を採用しており、こうした社会状況との間に乖離(かいり)が生じています。国の強いプッシュもあって、再雇用という形態での「仕事人生の持続化」は実現されつつありますが、ほんの数年程度、しかもさまざまな問題から途中で離脱するケースも多く、「生涯現役」の理想はほど遠いのが現状です。

では、当の企業人たちは、「定年以降も働き続けること」をどのようにとらえているのでしょうか。アンケートでは、さまざまな観点から質問を試みましたので、その結果をご紹介します。

質問Aでは、50代(正社員)の皆さんに対して、最も基本的な質問、「定年後も働きたいかどうか」を聞きました。

質問A:定年退職後も働こうと思っていますか?(現在の会社で再雇用となる場合も含む)

「自社での再雇用」も含むという前提で回答してもらったところ、明確に「いいえ」と回答した人は9.1%となっており、「はい」と回答した人は約7割に達しました。「働き続ける」ということに関しては、大多数の人が同意していると考えて間違いなさそうです。

では、どのような形態で働くことを望んでいるのでしょう。質問Bでは、50代(正社員)の皆さんに形態に関する希望を聞きました。

質問B:どのような形態で働くことを最も望みますか。

結果から分かるように、圧倒的に多いのは正社員で、約半数(49.3%)となっています。そもそも正社員の方々なので、当然といえば当然ですが、フルタイムの契約社員やアルバイトなども含めれば、ほとんどの人が、「これまで通りの仕事中心の生活を送りたい」と思っていることがうかがえます。

このように50代における「働きたい思い」は非常に強いのですが、その割には、世の中全体が「定年後もフルに働く」という方向に動いているという実感は薄いでしょう。確かに、再雇用制度は広がり、勤めてきた会社で引き続き働く道はできてきています。しかし、アンケートに見る「前向きな仕事意欲」が満たされる状況になったかといえば、とてもそうは思えないのです。

これを阻害している理由の1つは、再雇用制度の中途半端さゆえでしょう。50代後半、すでに役職定年で仕事の前線を外れたような人たちを、企業は「人材」として期待していません。「年金までのつなぎ」という社会福祉的な契約では、仕事意欲が満たされることが期待できないのです。

ただし、制度の問題だけかといえば、おそらくそうではありません。本人サイドにも、重大な「阻害要因」が存在していると考えられます。この先も「正社員」として働き続けることを望むのであれば、今勤めている会社ではなく、外にどんどん「場」を求めていけばいいのです。ところが、実際には、ほとんどの人がその努力をすることなく、中途半端な「再雇用」の道を選びます。ほんの数年の「慣れた会社での生活」と引き換えに、「最前線でバリバリ働く道」をあっさりと放棄しているのです。

なぜこうした現状になっているのか、質問Cでは再就職への自信を聞いてみました。

質問C:定年後、再就職先を自分で見つけようとする場合、順調に見つかると思いますか?

十分な自信を持つ人は、全体の1割にも満たない結果となりました。「再雇用制度」と「自信のなさ」が重なって、「今の会社にしがみつき、しばらく禄(ろく)を食む」ことを志向する人が圧倒的な多数派になるのだと考えられます。


マクロミルのモニタ会員に対するインターネットリサーチ
2018年03月14日(水)~2018年03月15日(木)実施
実施対象者:50代正社員 n=309(うち男性n=206、女性n=103)

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