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生活
2019年11月13日

服装が変える“自走人生”

自走人生のススメ vol.30:服装が変える“自走人生” 2019.11.13定年後入門


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「公務員OBで『自走人生』を謳歌している方がいる」と聞き、お会いしてみることにした。東京都豊島区職員として“公務員一筋”の人生を送り、2018年度末に定年退職した後は「公益財団法人としま未来文化財団」事務局次長として充実した忙しい毎日を送っていらっしゃるそうだ。

「初めまして、齋藤です」と、目の前に現れた“公務員一筋”の齋藤明さん(60)。「えっ!あなたが公務員?」と思わず叫んでしまった。そこにいたのは、「イケてるビジカジ(ビジネスカジュアル)を着こなした60過ぎのオヤジ」だった。ノーマルな雰囲気の中に、さりげなく「イケてる」を感じさせる服装なのだ。

齋藤さんは、あまり「自分から積極的に何かを…」というタイプではなかったという。50歳を過ぎたあたりから「組織人としての行き詰まり」を何とか打破したいと思い、自己研鑽・自己投資に挑戦し始めた。そんな中で出会ったのが、エレガントカジュアル(森井良行代表取締役、東京都中央区銀座)、通称「エレカジ」だ。同社は「即効印象術セミナー」や「ファッションアカデミー」を運営し、時には「買い物同行サービス」まで提供してくれるパーソナルスタイリストである。

「普通の方々に“エレカジ”を探求していただきます。ポイントは、『〇〇の目線で自分を見る』や『自分の(本当の)ジャストサイズを知る』といったことです。『自分をどうしたいか、どう見せたいか』が大切なんです。買うべき服は、ユニクロで十分。ポイントを押さえて着こなせば、十分に品のある、エレガントな装いが可能です」(森井社長)。

森井社長の指導で、齋藤さんが取組んだテーマは『許容内の想定外』。“奇抜”な恰好をして注目を集めるのではなく、周囲の許容範囲内で「えっ!あなたが公務員?」というサプライズを狙うのだそうだ。なるほど、初対面の時の「さりげなく『イケてる』感じ」は、コレだったのだ。

エレカジをマスターしてから、齋藤さんの「公務員人生」も変わったという。公務の場面で、「豊島区のお役人さんはおしゃれネ!」と地域住民から声を掛けられるようになったそうだ。「区職員をより身近に感じていただき、それが豊島区の行政や文化都市としてのイメージ向上につながっているようで嬉しい」と齋藤さんは語る。また、職場での世代や性別間のギャップを克服すべく、若者や女性の目線で服装を工夫してみると、若手の後輩職員や女性職員とのコミュニケーションが上手くいくようになったという。

エレカジをマスターしてから、齋藤さんの「公務員人生」も変わったという。公務の場面で、「豊島区のお役人さんはおしゃれネ!」と地域住民から声を掛けられるようになったそうだ。「区職員をより身近に感じていただき、それが豊島区の行政や文化都市としてのイメージ向上につながっているようで嬉しい」と齋藤さんは語る。また、職場での世代や性別間のギャップを克服すべく、若者や女性の目線で服装を工夫してみると、若手の後輩職員や女性職員とのコミュニケーションが上手くいくようになったという。

「まだまだやりたいことがいっぱい。マルチな人生を謳歌し、年金に頼らない生活を送りたい」という齋藤さん。そこには、「服装で人生を変えた自走人」がいた。

夕刊フジで毎週金曜日に連載中


日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。


得丸英司(とくまる・えいじ)
1957年生まれ。「一般社団法人定年後研究所」所長。星和ビジネスリンク取締役常務執行役員。
大手生命保険会社で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。

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