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生活
2018年07月01日

人生後半戦の「学びテーマ」の見つけ方

人生後半戦の「学びテーマ」の見つけ方 2018.07.01学ぶ・教える


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学びに終わりはありません。学んで成長することは人生最大の楽しみであり、年をとったからといって、その楽しみを捨てる必要など微塵もないからです。そうはいっても人生も後半戦に差し掛かってくると、何を学んだらいいかよく分からなくなる方もいるでしょう。ここでは「どのような観点から自分に適した学びテーマを見つければいいか」について、少しお話しします。

「学びテーマ」2つの系統

「学び」には2つの系統があります。リアルな目的を持った学びと、そうでない学びです(「好きだから学ぶ」などが後者に相当します)。

両者に優劣はなく、どちらを推奨するということはありません。しかし後者に関しては、非常に個人性が高く一般論として語ることが難しいので、まずは前者(目的志向の学び)に限定して話を進めていきます。

キーワードは「今」と「未来」

「目的志向の学びテーマ」を考えるにあたっては、「今を頑張る」と「未来に備える」という2つの観点からアプローチすることができます。

「今を頑張る」の観点とは、現在取り組んでいる仕事や直面している問題を起点にして、学びテーマを考えるというものです。要するに「当座の必要」に即してテーマを決めるということ。あなたがまだ現役の営業スタッフであれば、競合他社の研究をしたり営業スキルの勉強をしたりすることが、「学びテーマ」として浮上してくるでしょう。

一方「未来に備える」の観点とは、これから「自分はどうありたいか(なりたいか)」を起点にして学びテーマを考えるというものです。「将来介護士になりたいので、その勉強をする」でもいいし、「海外移住したいので英会話を始める」でもいいのです。まずは「未来の状態」があり、そこから逆算するかたちで学びテーマを考えればよいでしょう。また「教養人になりたい」といった、もっと大ざっぱな目的意識で学びテーマを見いだすこともできます。「未来に備える」においては、その人の「想い」次第で多種多様な学びに展開していけます。

50代のための「学びテーマ」例

学びテーマを考えるための原則論は前述の通りですが、これだけでは漠然としていてピンと来ないかも知れません。そこで50代を例にして、もう少し具体的にご紹介しましょう。

「今を頑張る」ための学び

50代は仕事人生のまっ最中であり、「今を頑張る」といえば、一般的にはビジネスに関わる学びということになります。ただ年齢や立場などを考えれば、テクニカルなことより大局観を育てることや人望を高めることなど、より高度なテーマに挑むことが大切となってきます。こうしたテーマはその辺のビジネス書で養えるものではないので、古典や歴史書を「ビジネス書」として読んでみてはいかがでしょうか。

「未来に備える」ための学び

50代は「定年」というビッグイベントが視野に入ってくる時期であり、「未来に備える」ための学びが極めて重要な時期です。未来像は多様にあり、学びテーマも多様ですが、例えば「ずっと働き続ける」ことが「ありたい姿」であれば、それに備える勉強、例えば「再就職」や「中小企業」といったテーマでの学びを選ぶとよいでしょう。

一方、仕事を卒業して別の世界で自分を輝かせたいならば、その世界に行くために必要なこと(資格を取るとか、スキルを身につけるとか)を、テーマとして学ぶことになります。別に奇をてらう必要はありません。「自分がどうありたいか」から逆算的に考えることで、確実にテーマにたどりつくことができます。

大切なのは「アンテナを張ること」「手を出してみること」

そうはいっても、誰もが明確な目的を持っているとは限りません。そんなときは学びのもう1つの系統、取りあえず面白そうなことから始めればよいのです。

例えば自分の「過去」を振り返り、昔の興味関心を起点にして学びテーマを考えてみるのはどうでしょうか。子どもの頃天体観測が好きで今もそれを「面白そうだ」と感じるから、最新の天文学を学んでみるといったイメージです。

さらにいえば、図書館や書店に行って「気になる本」をピックアップし、そこから始める。気になったネットニュースを起点にどんどん深掘りをすることで「強く関心の持てるテーマ」にたどりつく、というようなことでもいいでしょう。

大切なのは、学びテーマを探すためのアンテナを張り巡らせ、ちょっとでもアンテナに引っ掛かったものには取りあえず手を出してみることです。人生なんて、ほとんどは「偶然の出会い」から始まっているのですから。

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