NHK『あさイチ』でも話題に!定年後の趣味が人生を変える理由
NHK『あさイチ』でも話題に!定年後の趣味が人生を変える理由 2019.04.01 仲間をつくる
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定年退職後は何をする?
日本人男性は世界一孤独?!
2005年に実施されたOECDの調査”Women and Men in OECD Countries”の中のSocial issuesという項目※1によると、日本人男性の約17パーセントが友人や同僚と協会やスポーツ、文化的な活動に参加したことが「ほとんどない」あるいは「全くない」と回答しています。
これは調査対象となったOECD加盟国21カ国中ではトップの割合です。世界的に見ても、日本の男性は社会的に孤立している人が多いと言うことができるでしょう。
この調査では年齢を限定していませんが、特に定年後に男性の孤立は顕著になると考えられます。在職中から複数のコミュニティーを持っていた場合は問題ありませんが、仕事一筋で生きてきた場合、定年後にいられる場所が家庭一つになってしまうためです。
また、家庭でも夫が一日中家にいることになったことによって昼食の準備など妻の負担が増え、夫婦仲が悪化してしまうことがあるといいます。こうなってしまうと家庭にいることもストレスになり、男性は居場所を失ってしまうのです。
せっかく自由な時間ができたのに、これでは夫・妻双方にとって不幸なことになってしまいますよね。
社会疫学者の近藤尚己氏は日経Gooday 30+に掲載された「男性が女性より短命なのには、深いワケがあった」※2という記事の中で、「やはり仕事と家庭以外にも、いくつかのコミュニティーを持っておくことは、健康面において大事な要素です。
還暦を迎える前から、家と仕事以外の居場所、例えば地域の集まりや趣味の会などといった複数のコミュニティーに属している方が、自分の役割を意識して元気でいられるのではないかと思います。」と述べています。複数のコミュニティーを確保することで、健康を維持し、定年退職後も充実した生活ができる可能性が高まるのです。
退職後でもコミュニティは増やせる!
とはいえ、退職前に複数のコミュニティーを持っておかないとどうにもならない、というわけでは決してありません!確かに年齢を重ねるにつれ新たな人間関係を築くのは難しくなってきますが、定年退職後から新たな趣味を持ち、充実した毎日を過ごしている男性も多くいます。
「NHKの人気番組『あさイチ』で平均年齢72歳、65歳以上の男性限定料理サークルである「おとこの台所」が取り上げられていました。ほとんどが料理初心者ということで、調味料を入れ忘れるなど悪戦苦闘していましたが、和気曖々と料理する会員の方々の姿からは、仲間とともに何かに打ち込むことの楽しさが伝わってきました。
作る料理は全て創作料理。
「奥さんの作る家庭料理を作ると男は家に帰って「こう作るんだ」と夫婦ゲンカのもとになる」(NHK『あさイチ』より、教室で使うレシピを全て考案している龍國朝さん談。)ということで家庭料理は作らないのだそうです。
喧嘩にならないだけではなく、普段食べない料理を家庭で作れば、家族みんなが喜びそうですね!
また、世田谷での生活情報をあつめた「くらしの世田谷」に掲載された「リタイア後の男性が料理を楽しむサークル「おとこの台所」が人気」※3でもこの団体の魅力が紹介されていました。
男性のみ、しかも「いばらない、命令しない、迷惑をかけない、過去を語らない」という4つの暗黙のルールしかなく「自由で平等な活動方針を大切にしている」ため気後れすることなく気楽に参加できるのだといいます。まさに定年退職を迎えた男性にぴったりの団体だと感じました。
新しいチャレンジは何歳でもできる!
「おとこの台所」のようなサークルを見ていると、何歳になっても行動範囲は広げられること、年齢は何かを始める上での制約にならないことを感じ、勇気づけられました。
料理に興味がない方でもシニア大学やボランティア、その他趣味のサークルなど(歴史、カラオケ、読書、ハイキングなど多数)年齢を重ねてから参加できるコミュニティーはたくさんあります。
自分にあった団体を探すのは難しそう、なかなか参加する勇気が出ないなど、新しいことを始めるにはどうしても心理的なハードルがあるでしょう。ですが、一歩踏み出してみれば人生を変えるような趣味や仲間に出会えるかもしれません!
また、自分自身の人生が充実することは、家族との関係にも良い影響を与えるはずです。定年退職してからの方が自分のために使える時間はたくさんあります。自分も家族もより良い時間を過ごすために、新たな趣味を始めてはいかがでしょうか。
出典