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生活
2019年02月20日

自分のコミュニケーション能力を診断してくれる「コミスタ」

自走人生のススメ vol.3:
自分のコミュニケーション能力を診断してくれる「コミスタ」 2019.02.20定年後入門


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定年後は慣れ親しんだ「会社」というコミュニティから離れて、新しいコミュニティに参加することを意味する。本紙月曜連載『定年後の居場所』の執筆者、楠木新氏によると、60歳で定年退職してからの「自由時間」は8万時間にも上るという。この膨大な時間を「どこで、誰と過ごすのか」ということが、定年後の暮らしを充実したものにする鍵となる。

ところが、せっかく「居場所(=コミュニテイ)」が見つかっても、その組織やメンバーとなじめずに離脱してしまう例もあるという。原因の多くはは「コミュニケーション」にあるそうだ。一つの会社に長く勤めていると、同じ会社の仲間たちとは「多くを語らずとも分かり合える間柄」になっていく。コミュニケーションにまつわる苦労もだんだん少なくなる。つまり「楽をしている」ということだ。このような状態で定年を迎えると、新たなコミュニティの中で「根元から」コミュニケーションを形成していかねばならず、その労力は相当に大きい。定年前から自分の「コミュ力」を今一度見つめ直してみる必要がありそうだ。

定年後研究所では、50代会社員のためにコミュニケーションスタイル診断ツール「コミスタ」を開発し、ホームページを通じて提供している(利用無料・会員登録要)。研究所顧問でキャリアカウンセラーの小島貴子氏(東洋大学准教授)との共同開発だ。小島氏は「人生100年時代の“人との関係づくり”では、これまでのコミュニケーションスタイルを見直し、新しいスタイルを学ぶことが不可欠。そのためのきっかけづくりに役立てて欲しい」と語っている。

現在、「コミスタ」で提供してる診断メニューは6つ。今回はその中から『コミュニケーションタイプチェック』を紹介する。ここでは、コミュニケーション上での表現スタイルを4つに分類する方法を採用している。
(1)攻撃的表現(アグレッシブ)
(2)受身的表現(パッシブ)
(3)尊重型積極的表現(アサーティブ)
(4)受身攻撃的表現(パッシブアグレッシブ)
である。

他人との会話で自分の意見を伝えるとき、何気なく放った表現が相手を傷つけたり気まずい思いをさせたりという経験は誰にでもあるもの。ここでは簡単な質問に答えるだけで自分の表現スタイルが診断でき、相手にどのような印象や影響を与える傾向があるのかを学べる。さらに、他の表現スタイルを参考にすることで「より伝わりやすい表現を工夫する」ヒントも入手できる。

「コミスタ」はスマホにも画面対応しているので、「いつでも、どこでも、気軽に」できるのが特徴だ。表現スタイルは状況によって変化するとも言われているので、例えば大切な人に会う時や大きな商談の前などに、電車やタクシーの中で「現在の自分スタイル」を把握してから人に会う、といった利用方法もできるだろう。

夕刊フジで毎週金曜日に連載中


日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。


得丸英司(とくまる・えいじ)
1957年生まれ。「一般社団法人定年後研究所」所長。星和ビジネスリンク取締役常務執行役員。
大手生命保険会社で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。

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