「70歳定年」“歓迎派”は約4割
自走人生のススメ vol.26:
「70歳定年」“歓迎派”は約4割 -「70歳定年」に関する調査(上)- 2019.07.31定年後入門
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「2020年度までの期間を、65歳を超えた継続雇用延長・65歳以上までの定年引上げ促進の集中期間と位置付け、将来的に継続雇用年齢等の引上げを進めていくための環境整備を図る」
これは、本年5月30日に開催された「ニッポン一億総活躍プラン」および「働き方改革実行計画」フォローアップ合同会合で示されたものである。(首相官邸HPより)
「人生100年」「生涯現役」と言われるようになって久しく、もはや日常耳慣れた言葉となった。「70歳定年・雇用延長」が現実のものとなりつつある中で、定年後研究所では、「会社員は70歳定年・雇用延長をどのようにとらえているのか」を調査してみた。そこには意外な結果が…。
一方、アンチ歓迎派の「とまどい・困惑を感じる」理由は、「収入期間が延びるのは良いが、その分長く仕事をしなければならないから」(65.5%)がトップで、「好きな仕事ができるわけではない」(34.0%)、「ゆっくりとした(自由時間)が過ごせなくなる」(31.5%)が続く。「歓迎できない」では、「60歳(65歳)以降は働きたくないから」(65.7%)が最も多く、「一生働くことになりそうだから」(38.4%)、「のんびり暮らしたい」(36.4%)など、そもそも「働くこと自体が“歓迎できない”」理由となっているのだ。
「一億総活躍」、そして「70歳までの就業機会の確保」(首相官邸HPより)と政府は言っているが、当事者であるシニア層の意識が追いついているのかは疑問である。
(注)定年制度のある企業に勤務している40代・50代男女、および、定年制度のある企業に勤務し60歳以降も働いている60代前半男女、合計516人に対して実施した。(2019年5月、定年後研究所調査)
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日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。
- 得丸英司(とくまる・えいじ)
- 1957年生まれ。「一般社団法人定年後研究所」所長。星和ビジネスリンク取締役常務執行役員。
大手生命保険会社で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。