60代になった私への手紙
自走人生のススメ vol.13:60代になった私への手紙 2019.05.01定年後入門
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若い頃はいろいろな失敗をしましたが、定年後は幸せに暮らしていますか?今はまだ両親とも健在ですが、どうなりましたか?…
60代になった「定年後の私」には、まだまだ聞きたい事がたくさんあります。贅沢はしていなくても幸せに暮らしていればそれでいいと思います。
これからだってどうなるか分かりません。転職するかもしれないし、自分で起業しているかもしれません。今の職場で最後まで勤め上げているかもしれません。いろいろと悩みながら成長し、後悔しないよう生きていきたいと思います。
「定年後の私」に迷惑をかけないように、これからも頑張っていきますので、どうかその時は楽しく人生を振り返ってあげてください。
では、そろそろ失礼します。
敬具
これは「定年後研究所」がポータルサイト上で運営する「50‘sコミュニティ」に寄せれた“手紙”である。『60代になった未来の自分へ手紙を書いてみよう』という呼びかけに対して846通が“投函”された。将来の自分を想像してみて、その未来の自分へ語りかける。そこには、定年後に対する846通りの想いが見え隠れする。
『今もそうですが、健康に気を付けて生活していますので、これからもハツラツとして自分のやりたい事が出来るように自制と挑戦を胸に頑張って下さい!』という「健康第一」を願う気持ちは強いようで、健康に過ごしているだろうかという語りかけがダントツに多い。
意外だったのが、「お金で苦労してませんか?」などのお金にまつわる語りかけが少ないことだ。不安や不満よりも、『どこで節約して、どこで使うか?考えながらお金を使えていますか?無駄なお金を使わないで、有効なお金の使い方が出来る人になっていると嬉しいです。』と有意義な人生のためにお金を使うことができればいいとの前向きな“決意”が感じられた。
また、定年を間近に控えて「会社人生をどう全うするか?」に対する想いの語りもある。そして、何よりも真剣なのが「家族、配偶者に対する愛情」である。家族と仲良く暮らしていきたいという想いが微笑ましい。
定年まで残り少なくなってきましたが、少しでも貢献できるように若手の教育にいそしんでください。
奥さんも元気かな?いろいろあったことでしょうが、健康第一で孫の誕生を待ちましょうね。
一度の人生です。今まで頑張ってきたご褒美をたまには自分にもしてあげてくださいな。
ぜひ、70歳の自分へも手紙を送ってみてください。

- 得丸英司(とくまる・えいじ)
- 1957年生まれ。「一般社団法人定年後研究所」所長。星和ビジネスリンク取締役常務執行役員。
大手生命保険会社で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。