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健康
2019年03月13日

忍び寄るこころの疲れ。要チェック!

自走人生のススメ vol.6:忍び寄るこころの疲れ。要チェック! 2019.03.13定年後入門


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昼は年末の挨拶回り、夜は連日の忘年会と、今年も疲れのたまる季節がやってきた。仕事疲れ、飲み会疲れなどのように「理由が分かっている」場合はまだいいが、「最近、何でこんなに疲れているのだろう」と原因がはっきりしない疲れの経験はないだろうか。

『疲労要因チェック』をしてみて、自分では気づいていなかったのに「周りに気を使いすぎタイプ」と診断されて驚きました。

これは、定年後研究所が50代会社員のために提供しているコミュニケーションスタイル診断ツール「コミスタ」を経験してみた方の感想である。

定年後研究所が運営するホームページ「定年3.0」では、現在6つの診断メニューを「コミスタ」として無料提供しているが、「疲労要因チェック」もその中の一つ。「疲労」には肉体的な疲労だけではなく心理的な疲労もあるのだが、自分の内面に潜むものなので気づかないことが多いという。だから「何でこんなに疲れて…」ということになってしまう。

肉体的な疲労が、年がいもなくハードな運動をしたことが要因になるのに対して、心理的疲労は「働き方やコミュニケーション」が要因になることが多い。役職定年や出向・転籍など会社人生の環境が大きく変化する50代会社員にとっても「心理的疲労」は重要な問題だ。

『疲労要因チェック』は、15問の簡単な質問に答えるだけで、疲労の要因となる「タイプ」を診断してくれる。タイプは全部で5つあるが、50代の“会社人間”が陥りやすいのが「詰め込みタイプ」だ。仕事も遊びもパワフルに楽しむ傾向を持ち、知らず知らずのうちにスケジュール帳が余白なくびっしり埋まってしまう。そんな会社員のことだ。

新しいことに挑戦したり、知り合いを増やしたりすることに貪欲なこのタイプは、仕事や遊びの予定でスケジュールが埋まっていないと気が済まない。

結果的に「予定の詰め込みすぎ」が原因で、まず肉体的疲労が出てくる。そして、「こんなに疲れて何のために働いているんだろう」と思ったり、ワイワイ騒いだ後にむなしい気分を味わうことになる。

こんな経験がある場合は、予定の詰め込みすぎからくる肉体的疲労が「こころ」にも影響を及ぼしている可能性が大きい。

対処法は厄介だ。このタイプは「ゆっくり休む」ことがストレスになってしまう懸念がある。とにかく予定が埋まっていないと気が済まないのだから。しかし、放置していると「過労で倒れるまで…」という心配もあるため、例えば、「月2回はまっすぐ帰宅する」とか「日曜日の午前中は誰とも会わない」とか、時間を決めて無理にでも休むことが必要だ。何もせず、誰とも会わず「休む」こともスケジュールの一つにしてしまえば、少しは気が楽になるのではなかろうか。

夕刊フジで毎週金曜日に連載中


日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。


得丸英司(とくまる・えいじ)
1957年生まれ。「一般社団法人定年後研究所」所長。星和ビジネスリンク取締役常務執行役員。
大手生命保険会社で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。

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